Fashion Tipsスーツ豆知識

特殊コーティングについて

■特殊コーティング機能説明■

 

①『撥水機能』…水性汚れ防止、汚れシミ防止、汗染み防止など

撥水機能により、水性の汚れを弾いて寄せ付けない機能。

防水機能とはせず、衣類の通気を残す撥水機能を採用しています。そのため、雨など勢いのある水滴、長時間放置した場合など、衣類に水分が染み込みます。内部に入り込んだ水分も、繊維にコーティングは施されているため、シミになることを防ぎます。

そのように繊維間に入り込んだ汚れは、タオルで叩き出してあげることで、簡単に取り除くことができます。

 

②『防汚機能』…油性汚れ防止、食べこぼし汚れ防止、皮脂汚れ防止など

繊維一本一本をコーティングすることで、繊維に汚れが入り込み、シミになることを防止します。

食べこぼしや皮脂汚れなどの付着を防止し、様々な汚れから大切な衣類を守ることができます。

【機能検証】

検証内容:摩擦後の撥水試験

試験内容:1・2年間相当の摩擦を与え撥水性を評価する。

試験生地:綿(100%)

試験液剤:水性染料系インキ

摩擦:1日10回 1年間3700回 2年間7300回 3年11000回で検証

※生地の場所で違いが無いように、同一生地の5箇所で検証。

1年間相当摩擦後の試験結果(3700回摩擦)

→5時間経過後・・5箇所全てに浸透が見られず。

→6時間経過後・・5箇所中2箇所浸透が見られる。

★試験結果:1年間相当の摩擦後は5時間まで撥水効果が持続する。

2年間相当摩擦後の試験結果(7400回摩擦)

→5時間経過後・・5箇所全てに浸透が見られず。

→6時間経過後・・5箇所中2箇所浸透が見られる。

★試験結果:2年間相当の摩擦後は5時間まで撥水効果が持続する。

※1年間・2年間相当ともに同じ結果が出る事が判明。

 

③『防臭機能』…臭いの元から分解する高い消臭力

一般的なマスキング式(臭いの原因を包み込むだけ)とは異なり、臭いを元から分解することで、高い消臭防臭機能を発揮します。特に人の体に起因する菌類の繁殖を抑制し、気になる脇や股などの臭いを防止します。

【機能検証】

安全性:米国FDA(食品医薬品局)認証取得の高い安全性と信頼。効果が長時間持続します。

消臭効果試験:消臭率 イソ吉草酸99.99%、酢酸95%、アンモニア85%(日本食品分析センター)

 

④『摩擦軽減機能』…摩擦の防止

摩擦を軽減させることによって、脇など摩擦によるダメージが多い箇所を守り、衣類を長くご使用いただくことが可能になります。

【機能検証】

試験方法:JIS L 1096 E法

試験内容:摩耗強さ 押圧荷重9.0±0.2kPa※糸切れが発生するまでの数値で比較

試験生地:ウールスーツ生地(ウール100%)

試験結果

未施工ウール生地→18000回摩耗後に糸切れが発生

耐摩耗コーティング後→32000回摩耗後に糸切れが発生

耐摩耗コーティングによって、未施工の生地に比べて約2倍の摩耗強度がある事が分かりました。

 

<ウール特殊コーティング加工前>

 

<ウール特殊コーティング加工後>

 

 

■特殊コーティングの注意点■

 

・防汚、防臭、撥水の機能がありますが、防水機能はありません。

・ メンテナンスの際はアルコールやエタノール除光液、アルカリ洗剤、塩素系消毒剤は使用しないでください。

・クリーニングに出す時はドライクリーニングはお控えください。

・レザーや硬い素材は、乾拭きもしくは硬く絞った柔らかい布で拭いてください。

・スウェードなど起毛素材は、ブラッシングをして下さい。

・汚れが付着した場合、水を吹きかけて乾いた布で軽く叩いてください。

 

 

■クリーニングに出す際に■

 

クリーニングに出す際、クリーニング店によっては「品質表示と違う」と言われる場合がございますが、まずは「スーツが仕上がった後に特殊コーティング加工を施しているので、コーティング保護の為水洗いでお願いします。」とお伝えください。

 

クリーニング店によって対応が異なりますので、断られた際には下記3点の方法をお選びください。

①水洗いで対応可能なクリーニング店をお探しいただく。

②コーティングの効果が弱まってしまうことをご了承いただいた上で、ドライクリーニングに出していただく。

③当店にお持ちいただき、専門のクリーニング店にお出しする。

※ただし、当店にてお受けしますと料金が通常よりもお高くなります事を予めご了承ください。

 

 

■アフターサービス■

 

一度特殊コーティング加工を施したお品物は、2回目以降半額で再コーティングさせていただきます。

 

 

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