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百貨店のオーダースーツを徹底比較|伊勢丹・高島屋・三越・大丸の違いとは

百貨店でオーダースーツを作りたいと思いつつ、「伊勢丹と高島屋は何が違うのか」「三越と大丸ではどちらが自分に向いているのか」と迷っている方は多いのではないでしょうか。

百貨店のオーダースーツは、専門店と比べて価格が高いイメージがありますが、実際には6万円台から作れるところもあり、価格帯も百貨店ごとにかなり差があります。

また、提供されているオーダーの種類や納期、使えるブランドの顔ぶれも、それぞれ異なります。

この記事では、伊勢丹・高島屋・三越・大丸・そごう西武の5社について、価格・納期・カスタムの自由度・特徴を横断的に整理します。「どこで作るのが自分に合っているか」の判断材料が、この1記事で揃うように解説します。

オーダースーツの種類をまず整理する

百貨店比較の前に、オーダースーツの種類についておさえておきましょう。

同じ「オーダースーツ」という言葉でも、実際には作り方が異なる3つのタイプがあります。どのタイプを取り扱っているかによって、百貨店ごとの特徴が大きく変わってきます。

イージーオーダー・パターンオーダー・フルオーダーの違い

イージーオーダー(パターンオーダーとも呼ばれます)は、あらかじめ用意された型紙をベースに、肩幅や身幅・着丈・袖丈などを個別に補正する方式です。

既製スーツよりも体型にフィットし、裏地やボタンなどのデザイン選択もある程度できます。百貨店が最もよく取り扱っているのがこのタイプです。

フルオーダー(ビスポーク)は、型紙を一から作る方式です。体型のくせや好みのシルエットまで細かく反映できる分、価格も納期も大幅に上がります。

数十万円から、高級ラインになると100万円を超えることもあります。日本橋三越本店などの一部百貨店では、海外のビスポークブランドのサービスも受けることができます。

メードトゥメジャーは、フルオーダーとイージーオーダーの中間に位置します。ブランド独自の既存型紙を使いながら、個人の体型データに合わせてより精密に補正する方式で、伊勢丹メンズ館では「メイドトゥーメジャー」という名称で取り扱われています。

百貨店で受けられるのはどのタイプか

百貨店のオーダースーツの主力は、イージーオーダー(パターンオーダー)です。

高島屋でいえば「イージーメード」「スタイルオーダーサロン」、伊勢丹でいえば各ブランドのパターンオーダーがこれにあたります。

一方で、フルオーダーやメードトゥメジャーを取り扱う百貨店もあります。

ただしこれらは対応できる店舗が限られており、価格帯もぐっと上がります。まずはどのタイプのオーダーを希望するかを決めてから、百貨店を選ぶと迷いが少なくなります。

百貨店でオーダースーツを作るメリット・デメリット

百貨店でオーダースーツを作ることには、専門店とは異なる固有のメリットとデメリットがあります。

どちらが向いているかは人によって異なりますが、まず特徴を把握しておくことが大切です。

百貨店ならではの強み

百貨店の最大の強みは、接客の丁寧さと知識量です。専門知識を持つフィッターが採寸から仕上がりまで担当し、生地選びやデザイン選択も丁寧に相談に乗ってくれます。

「スーツの知識がなくて不安」という初心者でも、スタッフに任せながら進められる安心感があります。

また、購入後のアフターサービスが手厚い点も魅力です。受け取り後に気になる点が出てきたときも、無料で調整に対応してくれる体制が整っている百貨店が多くあります。

長く着用することを前提にした、トータルのサポートが受けられる点は、専門チェーン店との大きな違いです。

生地のクオリティという面でも、百貨店はしっかりしています。英国産・イタリア産などのインポート生地から国産の高級生地まで、幅広いラインナップを揃えているところが多く、生地そのものの品質に対して信頼感があります。

知っておきたいデメリットと注意点

価格の高さは、百貨店オーダースーツの最大のデメリットといえます。専門チェーン店では2万円台から作れるところもある一方、百貨店では5万円台が入門ラインとなるケースがほとんどです。

さらに、生地のランクアップやオプション追加によって、最終金額が予想以上に膨らむことがあります。「基本価格は手頃だと思ったのに、思ったより高くなった」という声も見られます。事前にスタッフへ予算を伝えておくと、調整してもらいやすくなります。

セールや催事の時期は混雑しやすく、フィッターとじっくり相談する時間が取りにくくなることがあります。オーダースーツはフィッターとのコミュニケーションが仕上がりに直結するため、できれば平日や催事以外のタイミングで来店するのがおすすめです。

また、百貨店のオーダーは取り扱い店舗が限られており、地方在住の方がアクセスしやすいとは限りません。

旗艦店でのみ対応しているサービスも多いため、事前に希望の店舗での取り扱いを確認しておくことが重要です。

主要百貨店5社のオーダースーツ比較

ここからは、伊勢丹・高島屋・三越・大丸・そごう西武の5社それぞれについて、特徴・価格・納期・取り扱いの形式を解説します。

伊勢丹(イセタンメンズ)

伊勢丹新宿店のメンズ館は、日本屈指のメンズファッションの発信地として知られています。オーダースーツの面でも、国内の百貨店の中でトップクラスの品揃えを誇ります。

メンズ館5階のテーラードクロージングには複数のブランドのショップが入っており、各ブランドのパターンオーダーを受けることができます。

パターンオーダーの納期は採寸から約4〜6週間が目安です。また、メイドトゥーメジャーという、より精密なオーダー方式も取り扱っています。来店予約は三越伊勢丹のリモートショッピングアプリから行えます。

価格はブランドによって異なりますが、パターンオーダーで10万円前後が標準的な相場感です。ファッションディレクターや編集者が集まる感度の高い売り場のため、トレンドを意識したスタイリングや、上質なインポート生地を扱うブランドも揃っています。

「自分だけのブランドで作りたい」「百貨店のオーダースーツの中で最高の選択肢を求めたい」という方に向いています。

高島屋

高島屋のオーダースーツには、大きく2つのラインがあります。1つは「イージーメード(オーダーメードサロン)」、もう1つは「タカシマヤ スタイルオーダー サロン」です。

イージーメードは、高島屋が長年にわたって展開してきた定番のパターンオーダーです。インターナショナル・ブリティッシュ・ミラノ・ギルドホールの4モデルから選べ、国産・インポート生地ともに幅広い選択肢があります。

価格は1着税込88,000円からで、国産服地や英国産・イタリア産服地を使った場合は15万円台になることもあります。縫製は国内工場へのこだわりが一貫しており、フィッターの専門知識に対する評価も高い傾向があります。

スタイルオーダーサロンは、ファッションディレクター干場義雅氏が監修したモデルをベースに、3〜4つのスタイルから選んでサイズ調整する方式です。

スーツのデザインの「顔」となる部分(襟幅や一番上のボタン位置など)はあえて変更できない設計で、「完成された型を崩さずに自分のサイズに合わせる」というコンセプトが特徴的です。価格は税込53,900円から、納期は約4〜5週間です。対応店舗は大阪・京都・日本橋・横浜・新宿の計5店舗です。

セール時には「イージーメード2着セール」が開催されており、2着で税込66,000円からとなります。年間を通じて各店舗で順次開催されているため、タイミングを合わせると費用を抑えられます。

三越

三越のオーダースーツは、日本橋三越本店のパーソナルオーダーサロンが中心となります。英国や欧州の高級テーラーブランドを多数取り扱っており、ビスポーク(フルオーダー)まで対応しているのが他の百貨店にはない大きな特徴です。

パターンオーダーの価格帯はおよそ7万円台〜13万円未満が目安とされています。一方で、海外ビスポークブランドの「メードトゥメジャー」になると売れ筋が19万円前後、高級ラインでは平均90万円に達することもあります。

三越の売り場は「テーラーケイド」「リッドテーラー」「リチャードアンダーソン」などの名門テーラーを擁し、ロンドンのサヴィル・ロウに連なるビスポーク文化にアクセスできる数少ない場所の一つです。

また、三越伊勢丹オンラインストアでは、熟練職人による国内縫製のパターンオーダースーツをオンライン限定で取り扱っています。日本橋三越本館2階の「オーセンティッククロージング」では、専属フィッターによる採寸と2つのスタイルからの型紙選択が受けられます。

三越の強みは、格式・品格・生地の希少性にあります。

パターンオーダーから英国ビスポークまでグレードの幅が広く、「最上の一着を百貨店で」という方の選択肢として頭ひとつ抜けた存在です。

大丸

大丸は、各店舗の紳士服フロアでイージーオーダーを中心に取り扱っています。大丸東京店では定期的に「イージーオーダー大会」や「2着ビッグバーゲン」といった催事を開催しており、通常よりお得な価格で作れる機会があります。

催事では外国産服地使用のスーツが2着で税込88,000円から、イタリア・英国製服地使用の場合は2着で税込66,000円からとなるケースもあります(催事内容によって異なります)。

大丸は、「まずはオーダーを試してみたい」「催事を活用してコスパよく作りたい」というニーズに応えやすい百貨店といえます。複数店舗に紳士服オーダーサロンを設けており、大都市圏の複数エリアでアクセスしやすい点も魅力です。

また、大丸・松坂屋の系列店内にはオーダースーツ専門ブランドが出店しているケースもあり、百貨店の信頼感のもとで専門店クオリティのオーダーができる環境が整っています。

そごう・西武

そごう・西武は、各店舗の紳士服フロアでイージーオーダーを取り扱っています。独自のオーダーブランドというよりも、出店している専門ブランドを通じてオーダーができる形式が中心です。

店舗によってラインナップが異なるため、最寄りのそごう・西武店舗に事前に確認することをおすすめします。

そごう・西武は2023年に親会社が変わり、店舗再編が続いています。一部の旗艦店では従来のサービスを維持しているものの、全体的にサービス内容や対応店舗の情報は変動しやすい状況です。

訪問前に必ず各店舗へ問い合わせて、オーダースーツの取り扱い状況を確認することが重要です。

百貨店のオーダースーツ、価格・納期・カスタム自由度を一覧比較

ここまでの情報を整理すると、5社の主要なサービスは以下のように比較できます。

伊勢丹(イセタンメンズ)は、パターンオーダーが複数ブランドから選択可能で、価格は10万円前後が中心。納期は約4〜6週間。メードトゥメジャーにも対応しており、カスタムの自由度は百貨店の中でも高い部類に入ります。

高島屋のスタイルオーダーサロンは、税込53,900円から作れる百貨店としては比較的手頃な入口が特徴。納期は約4〜5週間。デザインの型を固定したうえでサイズ調整する方式のため、カスタムの自由度は限定的です。一方、イージーメードは88,000円以上で、インポート生地や国内縫製にこだわった本格仕様です。

三越は、パターンオーダーが7万円台〜13万円未満、ビスポーク・メードトゥメジャーは19万円〜それ以上という幅広いグレードを持ちます。納期はグレードにより異なります。カスタムの自由度はフルオーダーを選べば最高水準で、格式を求める方の筆頭候補です。

大丸は、催事を活用すれば2着で66,000円〜88,000円台からのイージーオーダーが可能です。催事以外の通常時の価格は店舗・ブランドにより異なります。

そごう・西武は、出店ブランドによってサービス内容が異なります。価格・納期ともに店舗確認が必要です。

百貨店内のオーダースーツ専門店とは何か

百貨店でオーダースーツを検討していると、「百貨店の自社サービス」と「百貨店内に出店している専門ブランド」の2種類があることに気づきます。この違いを理解しておくと、選択肢を整理しやすくなります。

百貨店の自社サービスは、高島屋のイージーメードやスタイルオーダーサロンのように、百貨店が直接企画・運営するものです。生地の選定や縫製工場の管理を百貨店が行い、百貨店のブランド価値がそのまま品質保証につながっています。

一方、百貨店内に出店している専門ブランドは、オーダースーツのチェーンや独立したテーラーブランドが、百貨店のフロアを借りて営業している形態です。三越・大丸・そごうなどの各フロアには、こうした専門ブランドが複数入っているケースがあります。

百貨店で対応しているブランドだからといって、すべてが百貨店の自社サービスというわけではありません。訪問前に、どちらのタイプのサービスを使いたいかを明確にしておくと、来店後の比較がスムーズになります。

量販店・セレクトショップとの違いはどこか

百貨店のオーダースーツを検討している方の中には、量販店のオーダースーツや、セレクトショップのオーダーと迷っている方もいるでしょう。それぞれの違いを整理します。

量販店(オーダースーツ専門チェーンを含む)は、価格の安さと利便性が最大の強みです。2万円台から作れるブランドもあり、駅近や商業施設内に多数の店舗があるため、気軽に立ち寄れます。ただし、生地のラインナップや縫製のクオリティは、価格帯相応の水準になることが多いです。

セレクトショップのオーダーは、ファッション感度が高く、トレンドを意識したラインナップが特徴です。ただしアフターサービスの面では、百貨店ほどの手厚さは期待しにくい場合があります。

百貨店のオーダースーツは、価格面では量販店より高くなりますが、フィッターの知識量・生地のクオリティ・アフターフォローの充実度という点で差別化されています。

「信頼できるプロに任せて、長く使える一着を作りたい」という方には、百貨店という選択肢に合理的な理由があります。

こんな人は百貨店オーダーが向いている

百貨店のオーダースーツはすべての人に最適な選択肢とは限りません。価格帯や提供スタイルを踏まえると、向いている人と、別の選択肢の方が合っている人がはっきり分かれます。自分がどちらに近いかを確認してみましょう。

百貨店が最適なケース

初めてオーダースーツを作るが、スーツについての知識があまりなく、プロに任せて安心して作りたい方に、百貨店は向いています。フィッターが採寸から生地選び、デザイン選択まで丁寧にサポートしてくれるため、一人で判断しなければならない場面が少なく、安心感があります。

節目の場面に着る特別な一着を求めている方にも、百貨店は適しています。就任・昇進・大切な商談・結婚式など、シーンに合った格式のあるスーツを仕立てたいときに、百貨店の品揃えとスタッフの知識は心強い存在です。

長期的に使える高品質なスーツに予算をかけられる方、インポート生地や国内縫製のクオリティにこだわりたい方も、百貨店のオーダースーツが向いています。日常使いのビジネススーツを数着ローテーションするような用途よりも、選び抜いた1〜2着を長く着続けるスタイルの方に、百貨店のオーダーは合っています。

専門店・テーラーの方が向いているケース

コストを抑えてオーダースーツの体験をしたい方や、まずは試しに1着作ってみたい方には、専門チェーン店の方が向いています。2万円台から作れるブランドもあり、初めての1着としてハードルが低いです。

ファッションへのこだわりが強く、型にとらわれないデザインで自由に作りたい方には、個人テーラーや専門サロンの方が選択肢が広い場合があります。百貨店のオーダーは取り扱い生地やデザインに一定の制約がありますが、個人テーラーであればより細かなオーダーに応じてもらえることがあります。

また、近くに対応している百貨店がなく、アクセスが難しい方は、複数店舗を展開している専門チェーン店の方が現実的な選択肢になります。

百貨店でオーダースーツを賢く作るコツ

百貨店のオーダースーツは価格が高い分、少しの工夫で費用を抑えたり、仕上がりの満足度を上げたりすることができます。

知っておくと得をする2つのポイントを紹介します。

フェア・催事を活用する

百貨店では、年に複数回、オーダースーツのフェアや催事が開催されます。通常よりも価格が割引になったり、2着まとめて作ると1着あたりの単価が下がる企画が用意されることが多く、うまく活用すれば大幅に費用を抑えられます。

大丸の「2着ビッグバーゲン」、高島屋の「イージーメード2着セール」などがその代表例です。各店舗の公式サイトやメールマガジン、アプリで催事情報を定期的にチェックしておくと、お得なタイミングで作ることができます。

ただし、催事期間中は混雑することが多く、フィッターとの対話に十分な時間を取れない場合があります。あらかじめ来店予約をしてから訪問すると、スムーズに対応してもらいやすくなります。

会員カード・ポイントを最大限使う

百貨店のオーダースーツは金額が大きいため、ポイント還元や会員優待を活用することで実質的な費用を下げられます。たとえば伊勢丹のエムアイカードを使った購入ではポイント還元を受けられ、高額な購入ほど恩恵が大きくなります。

三越伊勢丹では、アプリと会員カードを連携させた「MI Wメンバー」制度があり、フェア期間中に限定ポイントが付与されるキャンペーンが実施されることもあります。高島屋でも、会員カードの利用で分割払い手数料が無料になる期間が設けられることがあります。

各百貨店の会員サービスに入会しておくだけで、同じ金額のスーツを作るときの実質的なコストが変わってきます。オーダースーツを検討し始めたら、まず会員登録を済ませておくことをおすすめします。

まとめ|百貨店オーダースーツの選び方

百貨店のオーダースーツは、専門店とは異なる安心感・品質・アフターサービスを提供しています。ただし5社それぞれに特徴があり、自分の目的や予算によってベストな選択肢は変わってきます。

この記事のポイントを改めて整理します。

・トレンド感と品揃えの豊富さで選ぶなら、伊勢丹メンズ館。複数ブランドから選べ、メードトゥメジャーにも対応

・コストと品質のバランスを重視するなら、高島屋のスタイルオーダーサロン。53,900円から、国内縫製にこだわった一着が作れる

・格式・品格・ビスポーク文化を求めるなら、日本橋三越本店。フルオーダーまで対応し、海外名門テーラーのサービスも受けられる

・催事・フェアを活用してお得に作りたいなら、大丸。年間複数回の催事で、まとめ発注のお得感を得やすい

・そごう・西武は、出店ブランドや店舗によってサービスが異なるため、事前確認が必須

百貨店でオーダースーツを作ることは、単に「スーツを仕立てる」以上の体験です。生地に触れ、フィッターと話し合い、自分の体型や好みに合った一着を時間をかけて選ぶプロセスには、既製スーツでは得られない満足感があります。

まずはどの百貨店を訪ねるかを決め、可能であれば事前に来店予約を入れておきましょう。フィッターとじっくり話せる環境を整えることが、満足度の高い一着への近道です。

 

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